7621af15.jpg『僕のニューヨークライフ』にそう感じる理由は、70歳に近いアレンが年齢相応の魅力を見せていたからです。20代の主人公に説教たれたりする偏屈爺さん役なんて、シリーズ化で続けてほしいくらい(笑)。ありがちな黄昏演技をするわけもなく(それどころか!…以下、略)、ああいう形で彼の健在ぶりを楽しめたのがうれしい。何より作品自体の完成度が高い。主人公と偏屈爺の二者が、相変わらずのアレン的演出で動きつつ、どこかいつもと違う存在感を醸し出しています。とにかくこの映画は、将来彼のキャリアでも重要な位置づけになりそうな気がしてなならない。多くの示唆に富んだ作品だと思います。
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