応為

2014年11月24日

[141122-23]長野浮世絵鑑賞旅行記

実家関連も一区切りしまして久しぶりに一人旅を。場所は今回で2度目になる小布施と松本。浮世絵鑑賞がメインですが色々思う事もある二日間でした(後述)。

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最初の画像は、前回行きそびれた小布施・岩松院です。穏やかな夕焼けがきれいで黄昏れちゃいました(苦笑)。



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お世話になった旅館は湯田中温泉のこちら(▲)。実はこの日の夜、長野北部を襲った地震がありまして、同じ北部ながら幸い被害のない地域でしたが、翌朝の地元朝刊で被害の甚大さに驚きました。


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●1日目 11月22日(土)小布施編

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2度目の今回は駅でレンタルサイクルを利用。
駅員さん「ライトが付いてないので5時までに戻ってきて下さい」。


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まずは北斎のパトロンで知られる豪商・高井鴻山記念館へ。

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ポスターに「応為」とありますが、展示されていた彼女の「百合図」は15cm(ぐらいだったか)四方の小作品。確かに地味だな...(苦笑)。寡作なこの女絵師による肉筆画、今年4枚目の鑑賞になります。


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やけに印象的だった巴錦という菊(見頃は11月上旬らしい)。この地域を中心に江戸時代から栽培が続いてる名菊とのこと。北斎館で観た彼の肉筆画にも描かれてました。


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北斎のアトリエ。前回撮った画像が今イチだったので今回改めてw。


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その後、北斎館へ。今回は「七小町枕屏風」に感銘を受けました(小野小町の一生?)。肉筆画ならではの生々しさはやはり格別。


北斎亭で食事休憩後に岩松院へ(もちろん自転車で直行w)。

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八方睨み鳳凰図。お目当てはこれ(なのですが...後述)。撮影禁止で画像はありません。

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寺院裏にある霊廟と墓地など。

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古寺らしい鄙びた風情が何とも...じんわりと黄昏れ気分にひたることができましたw。





●2日目 11月23日(日)松本編
松本から松本電鉄上高地線大庭駅下車、20分ほど歩いて日本浮世絵博物館へ。

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前日とは一転、旅情緒皆無の道中と不似合い?な建物。事前に調べてたとはいえ「オレ何しに来たんだ」感にじわじわ苛まれましたがw、到着後の館内は非常に有意義でした。

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企画展示は嬉しい事に江戸美人画のあゆみ。作品を間近で観ることができて、しかも撮影可能という(フラッシュはNG)。

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摺と彫の職人技術を紹介する映像も鑑賞。とても勉強になりました。

公式サイトにもあるように、実はかなり有名な美術館でして、浮世絵好きな方にはやはりおすすめ。穴場的な絶好スポットと言えましょう。



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最後になりまして...

今回紹介したスポットをめざとく検索するとおわかりになりますが、いくつか北斎と直接関連づけることに疑問を呈するホームページが存在します。
もちろん僕に真偽の判断などつけられませんでニュートラルな立場ですが、岩松院の鳳凰図については、墨の輪郭線に北斎ならではの迫力が体感できませんでしたし、個人的には疑問提唱者の意見寄りです。いずれにしてもこの方の記述はとても興味深かった。やはり北斎画をベースにした鴻山氏のプロデュース作なのではと...。今回自分の目で観ることができて率直にそう感じてしまいました。
北斎に限らず、古典美術と観光産業の関係は複雑な事情も絡んでましょうし、色々と考えさせられます。
これはあくまで美術鑑定とは無縁の個人的意見ですのでご了承くださいませ。

→ 最初の小布施旅行(2012年10月)

→ 小布施・北斎館
→ 小布施・高井鴻山記念館
→ 岩松院紹介サイト
→ 日本浮世絵博物館 公式サイト



edashin117 at 23:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2014年10月07日

[141005]ボストン美術館 浮世絵名品展 北斎

台風接近の荒れ模様にもかかわらず、午前中から上野の森美術館へ。
普段の休日は激混みらしいんで、こんな天候ならと思って現地に着くと予想以上の盛況でした。さすが世界の北斎。でもまあ何とか良いペースで鑑賞できました。

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とにかく見所満載も満載でしたが、個人的には『諸国瀧廻り』『百人一首うはがゑとき』のシリーズが大変気に入りました。最後のブースにあった「人物絵手本」(画像下)も何げに素晴らしくてですね、浮世絵作品とは異なり、生々しい筆使いが強烈で何度もガン見(苦笑)。これはもう実物を観ないとわからないでしょう。

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そして、一部で大きな話題になってます葛飾応為『三曲合奏図』にももちろん感動。
北斎の助手で知られている実娘の作品です。

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今年は彼女の肉筆画を3点観ることができましたが、個人的にはこの作品が一番印象的でした。今年来年にかけて応為関連の話題が色々あるなか、最注目のひとつと言える本作。興味をもたれた方は、検索してぜひ作品解説にも触れていただきたいです。

今回も一眼鏡大活躍で鑑賞。老眼がさらに悪化して緻密なのはどうもシンドイ。でも世に名作と言われている多くは北斎が60代以降。あの時代によくそれだけの視力を維持できたものです(苦笑)。

→上野の森美術館「ボストン美術館 浮世絵名品展 北斎」公式サイト

edashin117 at 23:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2013年10月07日

[131007]第71〜74話 St. ビッグバード

ouiしばらく更新のお知らせをやっておりませんでした。本館・猫なみ劇場まとめて4本分。
ベタに読書の秋がらみで(苦笑)。

数年前から社会人教養講座なノリで葛飾北斎周辺に興味をもち、この夏は、彼の娘、お栄関連を見読みしてました。先日読了したのは山本昌代という作家の『応為坦々録』
お栄を知ったきっかけは以前ここで紹介した映画『北斎漫画』でしたが、強く意識したのはごく最近です(詳細は、彼女の画号「葛飾応為」で検索を)。

親子揃ってろくに掃除もしない長屋生活。オヤジに似た偏屈な江戸気質。そして彼の助手という立場にとどまらず、西洋絵画の影響を受けた才能の持ち主という、もしかしたら当時世界的に見ても、すこぶる特異な女性だったのではと感嘆してます。

ただ、北斎が亡くなってからの晩年は完全に不明で、それをいいこと?にか、彼女の登場する映画、小説、コミックは、どれも作家の勝手解釈でバラバラという。どの男と一緒になったんだいってw(個人的に『シーボルトの眼 出島絵師川原慶賀』(ねじめ正一・著)の結末は好感もてました)。文字通り謎の女絵師です。

で、肝心の作品ですが、まだ実物を一つも観たことがありません(汗)。数年前の北斎生誕250周年に公開された作品があったようで、北斎漫画の時と同じく出遅れ後追いであります(苦笑)。しかし、来年2月に表参道の太田記念美術館で「吉原格子先之図」の展示が予定されており、とても楽しみにしています。
(画像は以前撮った江戸東京博物館にある北斎の仕事場模型)

→枝枝新報 本館・猫なみ劇場

edashin117 at 01:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0)